混合度評価概要

これまでに、混合度指標が提案されていますが、多くは「分散」や「エントロピー」といった統計的な計算に基づく、従来多くの課題が有り経験に依存した業務になっていました。今回の新手法は以下の方々に向けて提案させて頂き、改めて課題整理とソリューションを説明させて頂きます。

対象業務者

  • 粉体装置設計者
  • 粉体混合実験担当者
  • その他粉体混合プロセスに関わる技術者

課題

従来の混合度指標(統計的な計算手法による評価)には以下の問題があります。

  1. 直感的理解の困難さ:分散やエントロピーに基づく指標では、サンプリングした粉の中の特定成分の割合と混合度の関係が非線形であり、混ざり具合を直感的に理解するのが困難。
  2. 実用性の低さ:従来の指標は、混合機械の運転条件や投入エネルギーとの直接的な関係が不明確で、実務レベルでの活用が困難。
  3. 適用範囲の制限:複雑な粒子サイズ分布、複数成分システム、不均一な形状の粒子に対応できない場合がある。
例1)分散ベースによる指標
例2)エントロピーベースの指標

ソリューション

新たに開発された混合メカニズムベースによる混合度指標(ソフトマターソリューション発案)は、以下の特徴を持ちます。

  1. 直感的理解の容易さ:サンプリングした粉の中の特定成分(例:粉A)の割合と混合度が線形関係を持つため、混ざり具合を直感的に理解しやすい。
  2. 実用性の向上:混合機械の運転条件や投入エネルギーと直接的な関係があるため、混合機械の運転条件の最適化や混合装置の開発検討に役立つ。
  3. 広範な適用可能性:複雑な粒子サイズ分布、複数成分システム、不均一な形状の粒子にも対応可能。
  4. 混合メカニズムの考慮:粉体混合のメカニズムを考慮した指標となっている。

以下のとおり、粉Aの割合と混合度には線形関係が成立します。

特徴比較

従来の手法の特徴(統計ベース)新指標の特徴(混合メカニズムベース)
単一粒子径のシステムの場合に向いている粒度分布(多峰性分布)でも適用可能
成分数が少ない場合、高精度に評価できる多成分システムでも、適用可能
球形や等方性粒子を対象とする等方性粒子、異方性粒子のいずれも適用可能
主に、システム全体を対象にした評価指標全体的、局所的にも適用可能
動的挙動や操作条件との関連性が弱い動的挙動や操作条件との関係性が高い
混合度から粉の割合を直感的につかめない混合度から粉の割合を直感的につかめる
従来手法(統計的手法)新手法(混合メカニズムベース)
計算基礎分散、エントロピー混合メカニズム
(移流、せん断、拡散)
混合度と成分割合の関係非線形線形
直感的理解困難容易
運転条件との関連不明確直接的
適用範囲限定的広範

この新しい指標を使用することで、粉体混合プロセスの効率化、品質向上、開発時間の短縮などが期待できます。粉体装置設計者や混合実験担当者は、より直感的に混合状態を理解し、最適な運転条件を見出すことが可能になります。

参考資料

[1] P. M. C. Lacey, The Mixing of Solid Particles, Transactions of the Institution of Chemical Engineers, 21
(1943) 53–59.

[2] Yoichi Nakata, and Mikio Yamanoi, Quantitative Evaluation of Mixed States of Granular Systems with
Shannon Entropy, J. Soc. Powder Technol., Japan, 54, 296–304 (2017).

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